〈物語〉フェス 10th Anniversary Story at 幕張メッセ 感想など

堀江由衣

5月11日は「〈物語〉フェス 10th Anniversary Story」へ現地参加(幕張メッセイベントホール)してきました。

物語シリーズといえば羽川翼で、羽川翼といえばほっちゃんという三段論法が成り立ちますから、フェス系のイベントはスルーという理屈は通用しません。どうしても参加したいイベントでした。

羽川さんはほっちゃんキャラの中でもかなり好きな方ですから。

 

しかし、肝心なところで運がなく、イベントチケットの抽選には落選。応募条件になっている「続・終物語 こよみリバース」の前後編の Blu-ray、約16000円のお布施をしたにもかかわらずこの仕打ち。えげつないなと思いつつも、出演者が豪華で競争率が高かったのか落選者は少なくないようでした。

ツイッターには「物語フェス落選した」という泣きツイートをアップ(゚Д゚;)

 

それで、ライブビューイングもあるので、そっちでも仕方ないかと思っていました。出演者と同じ空気は吸えないけれど見られないよりはずっとマシです。

ところが、ありがたいことに泣きツイートから数時間のうちに、複数の方からチケット連番のお誘いをいただきました。1名の方以外はお断りすることになるのですが、ご厚意にほんとうに感謝でした。

 

開演までの話

物販はパンフレットを買えればいいと思っていました。それだけなら楽勝で買えるんじゃないかと。

開演1時間前の16時ちょっと前に会場に着いたのですが、物販列は収まっているどころか、今から並んでも開演に間に合わないかもしれないとスタッフが案内している。

 

この状況で物販に並ぶのをあきらめる。事前物販があったと知り、その辺を全くのノーチェックだったことを悔やむ。

午前中に来ても4時間並んだという話を聞いたので、重役出勤した時点で負け確定。グッズの種類が多すぎるのも遅い原因だったと思う。

 

出演者のインタビューがあるなら、撮り下ろしの写真もあるんだろうな……(実際にあったし(・ω・))

この点、ライブビューイング会場ならひどい列にはならなかったと思うので、売り切れのリスクを回避できれば買えただろう。まぁ、現地参加とのトレードオフですが。

 

開演、セットリスト

席は向かって右側のスタンドで、ステージ寄りでした。ステージとほぼ直角に位置するあたり。

2013年の同会場でのほっちゃんライブ「パイレーツ・オブ・ユイ」と非常に近い席でした。

位置的には直角で正面ではないですが、距離はアリーナ最前とあまり変わらない感じ。正面を見たければ真横のスクリーンを見ればいい話だし。

 

17時10分頃開演。

全体の流れは朗読劇で、合間に歌が入っていく演出。

(自分の予想では、スフィアのライブみたいに基本は歌で、途中に朗読劇が入るものと思っていた)

中央の大型LEDモニタには各キャラの画面演出があって、それにシンクロさせるように演技を入れていくのを見ると、あらためて声優さんというのはスゴイと言わざるをえない。

 

01. staple stable / 斎藤千和
02. 帰り道 / 加藤英美里
03. ambivalent world / 沢城みゆき (音声のみ)
04. marshmallow justice / 喜多村英梨
05. the last day of my adolescece / 沢城みゆき (音声のみ)
06. オレンジミント / 早見沙織
07. terminal terminal / 加藤英美里
08. sugar sweet nightmare / 堀江由衣
09. mathemagics / 井上麻里奈
10. decent black / 水橋かおり
11. もうそう♡えくすぷれす / 花澤香菜
12. 白金ディスコ / 井口裕香
13. chocolate insomnia / 堀江由衣
14. 恋愛サーキュレーション / 花澤香菜
15. 夕立方程式 / 井上麻里奈
16. dark cherry mystery / 水橋かおり
17. dreamy date drive / 斎藤千和
18. wicked prince / 全員
19. 君の知らない物語 (エンドロール)
※19時44分頃終演。アンコールはなし

 

感想など

「感想」の見出しを作ったものの、内容が良すぎてその内容を言語化できるほど、自分の表現力は豊かではない。

本イベントでは生バンドが入っている。楽器の数も多く、演奏に厚みがあった。一部演奏の音量が大きくて、歌声が聴きづらいかなと感じる箇所もあったが、それは些末なことである。

 

去年はキンスパがあったけれども、黒ネコ集会を除けば人前で歌う機会がめっきり減ってしまったほっちゃんが、歌う機会を作ってくれたのはそれだけで嬉しい。

 

「sugar sweet nightmare」は過去に黒ネコ集会で歌ってくれたが、今回は生バンドでの歌唱である。

これまでの「めぐる冒険」シリーズも生バンド無しのカラオケだから、生バンドをバックに歌う姿はとても貴重。

私の場合、歌っている本人はもちろん大事だけれども、演奏しているミュージシャンの姿も楽しみたい。

ライブで定番の「ヒカリ」と同様、マイナー調の曲をドラマチックに歌い上げるところなんか、見ていて聴いていてワクワクしないか!

それも、あのかわいい表情で、ですわ。

 

後半の歌唱パートの1曲目が「chocolate insomnia」

ライブ初歌唱を回収できた喜びと同じくらい刺さったのは、その直前の演出であった。

翼役のほっちゃんと、曆役の神谷浩史さんとの朗読劇。そのラストシーンでの二人のやりとり。

 

翼「ばいばい 私の初恋の男の子」
曆「ばいばい 僕の初恋じゃない女の子」

 

曆役の神谷さんが退場し、残ったほっちゃんが「chocolate insomnia」を歌う。

ここが印象的だったという感想は、終演後のツイッターでも数多くありました。

 

 

曆の彼女はひたぎで、それは翼も認めているけれども、翼が不憫でならない。

「物語」シリーズでは一番の苦労人で、曆のために献身的に行動していたのに、これを見せられると報われないヒロイン像を感じさせる。

 

イベント中は「chocolate insomnia」を歌うほっちゃんの姿を焼き付けることにすべての意識を注いでいたけれど、ここで改めて歌詞を読んでみると、せつないよね。

歌詞をそのまま載せるのはアレなので、ここは引用タグにて。

 

作詞: meg rock
作曲・編曲: 神前暁
歌: 羽川翼 (CV.堀江由衣)

ごめんね
こんな風に 君のことを 困らせるの
最初で 最後だって 決めている
何度も

やたら甘すぎる チョコレィトみたいな
真っ白な夜は 嘘だらけ お伽話の世界

本当は ずっと 夢みていたの
本当は ずっと 識らなかった
眠り姫はね 王子のキスを
待っているだけでは だめだと

ずるいよ
私だけにくれた 笑顔のせいにして
もう一度 瞳を瞑って 焼き付けた
最後に

君と過ごした この白夜のすべてが
足を竦ませ でも もっと 背中を押してるから

本当は 全部 識らなかったの
本当は 全部 理解っていた
目を醒まさなきゃ いけないんだね
君との朝では なくても

云いたくて 云えなかった 言葉 指先で灯す度に
一言ごと 君にふられてく 感触 息もできないくらい

本当は ずっと 夢みていたの
本当は ずっと 識らなかった
雲ひとつない はじめての青空
擦り剥いた心に 沁みてく

 

バックの LED モニタには西洋の城をあしらった演出で、窓から歌っているほっちゃんが映るようになっていた。黒ネコもいたような気がするが、あれは黒ネコで合ってる?

歌唱時の衣装は白いドレスで松田聖子をイメージしたものだそうだ。肩出し衣装が一部で話題になっていたけど、自分はその一点より全身を見ていたから、肩出しにはそれほどこだわりはなかった。

言いたいことは、ほっちゃんはかわいいということ。かわいさがバージョンアップしている。

 

その次の「恋愛サーキュレーション」は、どこで練習したんだろうかと思うくらいコールが決まっていた。

こういうのもあってこそのフェス。

 

朗読劇パートでは、斧乃木余接役の早見沙織さんがキャラに合わせてか、終始無表情だったのが印象的だった。

無表情なキャラって、セリフの抑揚が少ない中で演技しないといけないから、難しいのではと思う。

 

戦場ヶ原ひたぎ役の斎藤千和さんが役に合わせて冷徹にセリフを紡いでいる様子も興味深かった。

「ラブライブ!」を2次元と3次元の融合とする見方があるそうだが、この朗読劇でキャラ絵とキャスト陣を見比べていてもそれと似た点があるように感じた。

 

エンディングでは、ややもするとグダグダになる出演者の挨拶もなく、朗読劇としてのエンディングを迎えてからのエンドロールのみだった。

そして、そこで流れたのが「君の知らない物語」だった。この演出はたまらんね。キャスト陣が歌う曲を除いたら、これは一番好きな曲だから。

子供の頃、天体観測が好きだったから、「♪あれがデネブ、アルタイル、ベガ……」のところなんて、もう……ね。

アンコールがなかったのも余韻に浸れて、作品イベントに徹したいい演出だった。

フラワースタンド

通路にあった出演者とキャラクターへのフラワースタンド。

反対側の通路にはサイン入りのスタンドポップがあったそうだが、そちらは撮影できず……というか知らなかった。

 

 

 

 

まとめ

朗読劇も歌も十分に楽しめた作品イベントで、満足度は非常に高かった。

豪華なキャスト陣とバンドメンバーも揃っていて、チケット代が高かったのも頷ける(^^ゞ

ただ、惜しむらくはこのイベントが映像化されないこと。何だろなぁ……権利関係が面倒くさいんだろうか?

ライブパートはもちろんのこと、朗読劇パートも見直してみたいところは数多くある。

 

また、このイベントをきっかけにほっちゃんの魅力に気付いた人が少なからずいたのも嬉しいところ。

17才教とかアイドル声優という面もあるかもしれないが、実力のある役者であり歌い手であると私は思う。そうでないと20年以上も一線で活躍できないでしょう?

知ったつもりのように言っているけど、かわいいという容姿だけで食っていける業界でもないと思う。

いや、かわいいのは間違いないけどさ、実力が備わってこそだろうし。

eyes only (ears only?) なのは残念であるが、ここに参加できたことは記憶に残るし、この記事で記録に残したい。

 

 

井上麻里奈さんもお気に入りなので、このツーショットはグッと来るものがある。

 

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